病を意識すると病になる…?

5月病って、最近では結構浸透している言葉だと思います。

浸透しているどころか、毎年メディアに実例を交えて取り挙げては身体のケアをするよう促すほどには私たちにとって深刻な問題です。実際多くの悩みを抱える人たちのことを考えたら決して軽んじることはできません。

 

そこでふと疑問に思ったのですが、「5月病」っていつ、誰から発生したのでしょう。

誰からというか、いつの間に呼ばれるようになったのかが気になりませんか。気が付けば口を揃えて5月病を懸念する傾向があり、私も何となくそれを意識します。色々調べるのですが、当たり前のように5月病の定義や対策が書かれています。医学的な病名ではないそうですが、様々なお医者さんが注意喚起していますね。

 

5月病を意識するとどうなるか。私の場合、本当に怠くなります。何だか何もかもが面倒臭くなって体が怠くなってくるという経験が、私には何度もあるからです。学校生活に対する不安、対人関係の不安、挙げたらキリがありません。

意識すると、意識した通りになるかもしれないということです。あるいは言葉にしても。

 

確かに時期的に考えれば、皆新学期を乗り越えた後の疲労は感じるだろうし今後うまくやっていけるか不安になるでしょう。私は病気の存在を知らなくとも、同時期に気分が滅入る経験がありました。

しかし、「5月病だから」「皆さん5月病には気を付けてくださいね」などと繰り返し耳にすることで、その言葉が実際私たちの心身に影響しているケースもあるのではないでしょうか。5月病だからなんとなーく周りが怠そうで気が重い空気だから、いつも元気な人まで暗い…なんて現象が起こるとか。

うつ病などで本当にその方が苦しまれているならまた別の話になるのですが、なんでも「○○病」で括ると無意識に体がそうなる気がして、怖いなと感じています。

(とはいえ、最近話題になりつつまだ理解の少ない病名は沢山存在しますし、それらの病気に理解を向けることは言うまでもありません。)

 

病名を意識することで、自分の健康状態を把握でき早期の治療に繋がることも勿論あります。

が、皆が陥りやすい現象を意識すると本当そうなって後を引いてしまう可能性は否定できないので、言葉に囚われ過ぎないことも大事ではないかと思いました。

セルフケアをすることはなかなか難しいですが、無理しない心掛けは必要ですね。